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就労ビザの申請取得【詳細解説】種類・手続方法・留意点等


日本で働く外国人にとって「就労ビザ」の取得はとても重要です。本日は、就労ビザの申請・取得について、種類・手続方法・留意点等を含め詳しく解説をさせていただきます。

1.就労ビザとは何か?

よく「就労ビザ」という言葉を聞きます。これは外国人であっても、外国人ではない日本人でも、外国人と関係するかしないかに限らず幅広く使われている言葉であり、多くの方々が耳にしたことがあるのではないでしょうか?ここでは就労ビザとはいったい何か見ていきたいと思います。

(1)ビザと在留資格の基本的概念について

就労ビザというものについて深い理解をするためには、「ビザ」と「在留資格」の違いについて理解しておく必要があるでしょう。正確には「ビザ」と「在留資格」というものは別の概念であります。まず、「ビザ」と「在留資格」の違いについてご紹介させていただきます。

①「ビザ」とは?

ビザ(VISA)とは、「査証」ともいい、外国人が日本に入国するための条件として、あらかじめ在外日本公館においてパスポート(旅券)に貼り付けるものです。そういった意味で、ビザとは外国人のパスポートが有効な旅券であり、ビザに記載されている範囲においてこのパスポートを持っている外国人を日本に入国させて良いという推薦状のようなものといえるでしょう。

②「在留資格」とは?

一方で、在留資格とは、外国人が日本に入国して在留する場合に、原則として出入国港において上陸許可を受けて決定される日本滞在の根拠となる資格です。外国人は、在留資格を取得することにより、出入国管理及び難民認定法に定められる活動を行うことができまして、それぞれ27種類の在留資格で活動範囲が定められています。資格外活動の許可を取得する場合以外は、外国人はこの在留資格に活動範囲を制限されます。

以上のように、ビザと在留資格は異なる概念の言葉ではありますが、一般的には「○○ビザ」だったり、「在留資格○○」だったり、混在して使うことも多く、当サイトでも特に区別をせずにご紹介させていただき、以下「就労ビザ」についてみていきたいと思います。

(2)就労ビザを取得するという意味は?

実は、日本には「就労ビザ」というものはなく、あくまで、就労して所得を得る活動が認められているビザの「呼称」となっております。「技術・人文知識・国際業務」や「技能」のビザを取得する外国人が多いためこれらの在留資格の総称となっています。

就労ビザを取得するということは、具体的には、入国管理法で定められている27種類の在留資格の中で、就労して所得を得る活動が認められている17種類の在留資格のどれかを取得することを意味しています。すなわち、「就労ビザ=就労できる在留資格」ということです。

では、以下、17種類の就労活動を目的とする在留資格について解説させていただきます。

(3)17種類の就労活動を目的とする在留資格

以下が「就労が認められる在留資格(ビザ)の一覧表」です。平成27年4月現在入国管理局のホームページの情報からまとめたものになります。

 
カテゴリー1
カテゴリー2
カテゴリー3
カテゴリー4
区分(所属機関)・日本の証券取引所に上場している企業
・保険業を営む相互会社
・外国の国又は地方公共団体
・日本の国・地方公共団体認可の公益法人
前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表中、給与所得の源泉徴収合計表の源泉徴収税額が1,500万円以上ある団体・個人前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が提出された団体・個人(カテゴリー2を除く)左記のいずれにも該当しない団体・個人
提出書類<カテゴリー1~4に共通する提出書類>

(1)在留期間更新許可申請書:1通
※地方入国管理官署において用紙を用意しています。また、法務省のホームページから取得することもできます。

(2)写真(縦4cm×横3cm):1葉
※申請前3か月以内に正面から撮影された無帽・無背景で鮮明なもの
※写真の裏面に申請人の氏名を記載し申請書の写真欄に貼付します

(3)パスポート及び在留カード(在留カードとみなされる外国人登録証明書を含む。):提示

(4)上記カテゴリーのいずれかに該当することを証明する文書:適宜

【カテゴリー1】
・四季報の写し又は日本の証券取引所に上場していることを証明する文書(写し)
・主務官庁から設立の許可を受けたことを証明する文書(写し)
【カテゴリー2及びカテゴリー3】
・前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるものの写し)
カテゴリー1及びカテゴリー2については、その他の資料は原則不要(5)直近の年度の決算文書の写し:1通

(6)住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの):各1通
※1月1日現在居住している市区町村の区役所・市役所・役場から発行される。
※1年間の総所得及び納税状況(税金を納めているかどうか)の両方が記載されている証明書であれば、いずれか一方で足りる。
※入国後間もない場合や転居等により、居住地の区役所・市役所・役場から発行されない場合は、最寄りの地方入国管理官署に問い合わせ。
カテゴリー3については、カテゴリー4の右の書類については不要。(7)外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料:1通

(4)どの就労ビザを選択すればいいか?

では具体的にはどの就労ビザを選択すればいいのでしょうか?もし「永住者」、「定住者」、「永住者の配偶者等」、「日本人の配偶者等」の4つの在留資格を有していれば、どのような仕事をすることも可能です。コンビニエンスストアの店員などの単純作業への就労でも可能です。

ですが上述の17種類の在留資格では活動の範囲が限定されているため、その範囲でしか活動をすることはできません。したがって、日本で就労したい外国人は、自らの学歴・職歴と、就職先の会社の事業及び業務内容に照らしてみて、適切な就労ビザを選択する必要があるでしょう。または、この選択はスポンサーとなる雇い主(会社)が慎重に考える必要があります。

一般の企業で外国人を雇用する際に、申請をする在留資格として多いものは以下の5種類です。

①技術・人文知識・国際業務の「技術」
システムエンジニア(SE)、プログラマー、自動車設計技師等

②技術・人文知識・国際業務の「人文知識」
企画、財務、マーケティング等(いわゆる文系の総合職)

③技術・人文知識・国際業務の「国際業務」
通訳、翻訳者、デザイナー、企業の英語教師、海外取引業務等

④技能
中華料理・韓国料理・フランス料理・イタリア料理・インド料理等のコック・シェフ、建築・土木技能工、外国工芸品の製品の製造・加工者、貴金属加工職人、パイロット、動物の調教師、スポーツの指導者、ソムリエ等

⑤企業内転勤
外国にある日本企業の子会社や支店等から日本の本店等に転勤する赴任者等

○その他
就労労ビザに似ているものとして、在留資格「特定活動」というものがあります。特定活動は、就労ビザではありませんが、指定される活動内容によっては就労可能です。また、在留資格「技能実習」は企業で研修を行い申請した実習内容の範囲で就労が可能となります。

就労ビザを申請する上では、やはり雇用主となるスポンサー企業が重要でしょう。スポンサー企業について以下で見ていきたいと思います。

(5)就労ビザ申請の上で重要なスポンサー企業とは?

就労ビザの申請上スポンサー企業(受入企業)はとても重要です。外国人を雇い入れようとしている会社の事業内容・沿革・企業規模等も審査の対象となるためです。申請人である外国人固有の属性(学歴・職歴・職務内容等)を度返しするならば、小規模な企業ほど就労ビザの許可が得にくく、大企業ほど就労ビザの許可は得やすいといえます。

入国管理局が外国人に就労ビザを発給する上で、スポンサー企業に求める要件としては以下の通りです。

①事業の安定性
②事業の継続性
③事業の収益性
④雇用の必要性

安定して継続して事業を営むことができる企業であるか、そのためには利益も必要なのでしっかりと利益計上をしている企業であるか、また当該企業にとって外国人雇用は必要なのかどうか、について審査項目となります。こちらについては、詳しく後述させていただきます。

(6)人材派遣会社を通じて就職して就労ビザを取得できるのか?

汐留行政書士法人によくあるお問い合わせの1つに、人材派遣会社を通じて外国人が就職する場合に、その外国人には就労ビザがおりるのかという質問があります。人材派遣会社が外国人を正社員として雇用して、派遣先の企業に送るということですね。

人材派遣会社が外国人を雇用し、当該外国人労働者が就労ビザを取得するためには、人材派遣会社及び外国人労働者が以下の要件を満たすことが必要です。

①雇用する外国人の従事予定職務に関する業種について、一般労働者派遣事業又は特定労働者派遣事業を営む会社であること
②派遣先、派遣期間、従事予定職務が確定していて、フルタイムの雇用者となること

2.就労ビザの申請を自分で行うか?依頼するか?

ここまで、就労ビザとは何か、就労ビザの種類、スポンサー企業等についてみてまいりました。では、外国人を雇用して就労ビザの申請を行う場合に、会社自身や外国人自身で行うことはできるのでしょうか?それとも行政書士にお願いするべきなのでしょうか?委託する場合には、どんな行政書士に依頼すべきでしょうか?
ここでは、就労ビザの申請を自分で行う場合のメリット・デメリット、就労ビザの申請を専門家に依頼する場合のメリット・デメリット、ただの行政書士ではなく「申請取次行政書士」にお願いすべきかなどについて詳しく解説をさせていただきます。

(1)就労ビザの申請を自分で行う場合のメリット・デメリット


①メリット

就労ビザの申請を会社又は外国人が自分で行う場合のメリットとしては、厳しい言い方かもしれませんが、「行政書士への委託費用がかからない」の1点のみであります。それ以外のメリットはなく、デメリットが大きいと言えます。

②デメリット

就労ビザの申請を会社又は外国人が自分で行う場合のデメリットとしては、例えば以下のような点があげられます。
・言語の問題でつまずいてしまう。
・ビザ申請の手続きの進捗管理から必要書類の収集まで自分ですべて行わなければならない。
・入国管理局はとても混みあっているので、自分で行う場合には行政書士に依頼する場合と比較して格段に時間がかかる。
・行政書士に依頼する場合と比較してビザ取得の成功確率が低くなる。

(2)就労ビザの申請を行政書士に依頼する場合のメリット・デメリット


①メリット

就労ビザの申請を行政書士に依頼する場合のメリットとしては、例えば以下のような点があげられます。

・言語の問題をクリアできる。
・作業の代行を依頼でき、ビザ申請の手続きの進捗管理から必要書類の収集の大部分を依頼することができる。
・入国管理局はとても混みあっており、1回の出頭で2~3時間待つ場合があるが、行政書士に依頼することでこの時間を短縮することがえきる。
・行政書士に依頼したほうが(絶対はないが)ビザ取得の成功確率を上げられる。

②デメリット

こちらについては自分でビザ申請をするときのメリットの裏返しとなりますが、「行政書士への委託費用がかかる」の1点のみであります。しかしながら、入国管理局での待ち時間や出頭回数の増加に伴うそう作業時間、そして、もし不許可となってしまった場合などを考えると、行政書士に依頼する費用については決して高いものではないと言えます。

(3)ただの行政書士ではなく「申請取次行政書士」にお願いすべき?


①国家資格「行政書士」とは?

そもそも、行政書士という資格はどのような資格なのでしょうか?

行政書士は書類作成の専門家であり、官公署用提出書類や権利義務や事実証明に関する書類を作成する国家資格を有する者であります。官公署用提出書類は、いわゆる役所に提出する書類のことで、例えば外国人のビザの申請書類などの様々な種類の書類です。

1つ注意すべきは、医者や弁護士にも専門分野があるように、行政書士にも専門分野があります。ビザについて詳しい行政書士であることは、その行政書士が「申請取次行政書士」の資格を有しているかどうかである程度わかります。もちろん、その資格を有していても経験や実績が不足している行政書士もいるので注意は必要です。

以下では、申請取次行政書士について解説させていただきます。

②「申請取次行政書士」とは?

・申請取次行政書士とは?

申請取次行政書士は、在留資格の変更や在留資格の更新などの各種手続きについて、外国人本人や企業に代わって代理申請することができる行政書士です。申請取次行政書士は、各入国管理局局長に承認された行政書士です。行政書士の資格内資格のようなものでして、行政書士登録を済ませた行政書士が、申請取次事務研修会を受講し、効果測定試験に合格することで法務大臣から認可を受けます。

汐留行政書士法人では、代表社員の松村麻里が申請取次行政書士の資格を有しており、入国管理局へ頻繁に足を運んでおります。ビザ業務を年間100件以上行っており、経験・実績は非常に豊富です。

・申請取次行政書士にお願いするメリットとは?

申請取次行政書士の資格というものは、本来であれば外国人本人が入国管理局に出向いて在留資格等に関する手続きをする必要があるところを、行政書士がその外国人の代理で手続きを行うことができるという点にメリットがあります。

すなわち、これから日本で就労したいという外国人は日本語も完ぺきではない場合も多く、また仮に日本語が十分に理解できたとしても、非常に複雑な入管事務手続きや在留資格の申請書類に係る手続きを自ら行うのは大変骨が折れることですので、外国人本人からしてもとても頼りになる存在であることは間違いありません。

原則として外国人本人が入国管理局に手続きに出向く必要がなくなりますので、在留資格の申請者にとってメリットがあります。申請取次行政書士に依頼できる手続きには在留資格の取得申請や資格変更、在留期間の更新、資格外活動の許可申請などがあります。

申請取次行政書士にビザの申請をお願いしたほうが、実際にはビザの発給までの時間が短縮できます。なぜ早くなるのかについて理由はいくつかあります。例えば、経験豊富な申請取次行政書士は入国管理局の審査官が必要とする書類について、もれなく揃えて提出することができます。また、当該申請取次行政書士も事前に書類のチェックをしておくため審査官からの信頼を受けるスムーズに進むことが一般的です。また、入国管理局も業務効率化と負担削減の観点より、行政書士が申請取次をすることを推奨しているともいえるでしょう。

3.就労ビザの申請の流れ

(1)申請する外国人がすでに日本で生活しているか否か?

就労ビザを申請しようとしている外国人について、会社で仕事をさせようとする業務の内容がその外国人の有している在留資格の範囲内の活動ではない場合には、その会社が雇用主となり、採用予定の外国人の就労ビザの申請・取得を行う必要があります。
この場合、申請する外国人がすでに日本で生活しているか否かで就労ビザの申請の流れが異なります。

①就労ビザを申請する外国人がすでに日本で生活している場合

就労ビザを申請する外国人がすでに日本で生活している場合には、就労ビザの申請の流れは以下のようになります。

【1】外国人・企業・学校がそれぞれ在留資格変更申請のための書類を準備する
【2】自ら、あるいは、申請取次行政書士に依頼することで就労ビザの申請手続きを行う
【3】入国管理局が就労ビザの審査を行い許可がおり在留資格変更許可申請書が交付される
【4】企業と雇用契約書を交わし就労を開始する

②就労ビザを申請する外国人がまだ日本で生活をしていない場合

就労ビザを申請する外国人がまだ日本で生活をしていない場合には、就労ビザの申請の流れは以下のようになります。

【1】外国人を招聘しようとしている企業がスポンサー企業となる
【2】自社で、あるいは、申請取次行政書士に依頼することで就労ビザの申請手続きを行う
【3】入国管理局が就労ビザの審査を行い許可がおり在留資格認定証明書が交付される
【4】採用予定の外国人が当該在留資格認定証明書を受け取り日本大使館・領事館に提示
【5】日本に入国できる査証(ビザ)がパスポートに押印される
【6】在留資格認定証明書と上記のパスポートを持って日本に渡る
【7】上陸空港等で入国審査官から在留資格・在留期間をパスポートに押印される
【8】企業と雇用契約書を交わし就労を開始する

(2)就労ビザを取得するための必要書類は?

就労ビザを取得するために必要な書類については、ビザの申請人である外国人の状況と雇用主となる企業の状況によって異なります。外国人本人が用意する書類と、雇用主となるスポンサー企業が用意する書類について、一例を紹介します。ただし、ビザ申請人・雇用主となる企業・過去の状況等について総合的に判断されるため、追加資料が求められることがあります。

①ビザ申請人である外国人本人が用意する書類(例)

・ビザ申請者の本人名義のパスポート(または渡航証明書)及び在留カード
・在留資格変更許可申請書
・入国管理局宛ての申請理由書
・ビザ申請者の履歴書
・以前勤務していた職場がある場合にはその会社の在職証明書
・専門学校・大学・大学院などの卒業証明書(または卒業見込証明書)
・各種検定試験などの取得証明書(日本語能力検定試験・TOEIC等)

②雇用主であるスポンサー企業が用意する書類(例)

・会社案内(パンフレット等)
・法人登記事項証明書(登記簿謄本)
・直近の決算報告書のコピー
・年度の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表のコピー
・入国管理局宛ての雇用理由書
・採用する外国人との間で取り交わした雇用契約書のコピー

(3)就労ビザの審査上のチェックポイントとは?

では、入国管理局が就労ビザの審査を行う上でのチェックポイントはどのような点になるのでしょうか?

①ビザ申請人

ビザ申請人は、【1】学歴、【2】職歴、【3】職務内容の3つがチェックポイントとなります。ただし、この3つは密接に関係しているため、総合的に判断がなされます。

【1】学歴
ビザ申請人の学歴として、専攻課程や研究内容等が十分であるかという点がポイントとなります。

【2】職歴
ビザ申請人の職歴から相応の技術や知識等を有する者であるかという点がポイントとなります。

【3】職務内容
ビザ申請人が従事しようとする職務の内容からみて、ビザ申請人が有する技術や知識等を活かせるかどうかという点がポイントとなります。ビザ申請人が従事しようとしている職務内容が、入管法上規定されている「在留資格」のいずれかにしっかりと該当しているかについて審査されます。

その他、申請人自身が上陸拒否事由に該当していないことも審査されます。

②受入企業(スポンサー企業)

受入企業は、【1】事業の安定性、【2】事業の継続性、【3】事業の収益性、【4】雇用の必要性の4つがチェックポイントとなります。

【1】事業の安定性【2】事業の継続性
「事業の安定性」と「事業の継続性」は関連しております。事業が安定していないと、継続性が認められないという関係にあります。したがって、受け入れ企業の事業内容・ビジネスモデルが不安定なものではないかがチェックポイントとなります。

具体的には、既存の会社の場合には、資本金の大小、売上高、売上総利益、営業利益、経常利益、当期純利益、従業員数などを確認されます。また、新規の会社も既存の会社も、事業内容、取扱商品・サービスなどについて、事業の安定性や継続性を確保することができるか確認されることになります。

【3】事業の収益性
「事業の安定性」と「事業の継続性」が認められるためには、やはり「事業の収益性」も重要なポイントとなります。ビザ申請人に対して適当な報酬(日本人と同等で低賃金でない水準)を支払うことができるか、そのために事業の収益性が十分であるかという点が重要なポイントになります。

新規の会社の場合には事業計画書、既存の会社の場合には過去の決算書を入国管理局はチェックし、会社が利益を上げて外国人を雇用していけるのかを審査することとなります。特に新設法人が事業計画書を提出する場合には、絵に描いた餅になってはいけませんので、公認会計士や税理士などの専門家にサポートを受けて、合理的な事業計画を作成する必要があることでしょう。

【4】雇用の必要性
ビザ申請者が有する技術や知識等を活かせるための機会が受入企業内に実際に存在し、ビザ申請者を雇用する必要があるかどうかという点がポイントとなります。

雇用理由書の中には、就労ビザを申請する外国人を会社が雇用するに至った経緯や理由を記載することになります。雇用する外国人が、会社の事業計画の達成と関連している場合には、その点についても強調する必要があるでしょう。

(4)就労ビザを取得するまでの時間は?

「就労ビザの取得にはどのくらいの時間がかかりますか?」というご質問をよく受けます。この時間ですが、ビザ申請人と雇用主である会社の状況や手続きにより異なります。早い場合で3~4週間、遅い場合には2~3か月程度でしょうか。

2週間かからずに申請が下りる場合もあれば、半年以上かかることもあり、入国管理局の混み具合やシーズン(繁忙期)により大きく異なります。

なお、前述の通り、申請取次行政書士に就労ビザの申請を依頼したほうが、依頼しない場合よりも通常早く取得できます。これも私たち汐留行政書士法人がビザの申請のお手伝いをしている中でも、肌で感じることであり、その通り申請取次行政書士がビザ申請を行ったほうがスムーズに就労ビザを取得することができるように思います。

4.就労ビザの申請が失敗するケース

就労ビザの申請が失敗するケースもあります。特に、申請取次行政書士に依頼せず、外国人が自ら、あるいは、外国人を雇用する会社が申請を行った場合に、入国管理局が就労ビザを発給するに足る十分な説明ができなかった場合には不許可となることが多いです。

入国管理局は、ビザ申請者や雇用主である会社、あるいは、申請代理人である申請取次行政書士が伺った場合、不許可の理由を教えてもらえることが一般的です。例えば、どのような場合に就労ビザが失敗するのか、いくつかのケースをご紹介します。

(1)ビザ申請人が在留資格の条件や要件を満たしていなかった

ビザ申請人が在留資格の条件や要件を満たしていなかったために、就労ビザの申請が許可されたなかったというのが最も多い理由であると思われます。

例えば、就労ビザの申請者である外国人を雇用している会社に入国管理局の審査官が訪問した際に、在留資格「技術」を取得しているにもかかわらず、単純作業を行っていたようなケースなどでは、ビザ申請人が在留資格の条件や要件を満たしていないとみなされることがあるかもしれません。

(2)雇用主である会社がスポンサーとして不適格であると判断された

雇用主である会社がスポンサーとして不適格であると判断されたために、就労ビザの申請が許可されたなかったというのも理由の1つとしてあげられます。

(3)就労ビザの申請に必要な書類が不足していたり不備であった

就労ビザの申請に必要な書類が不足していたり不備であった場合でも、就労ビザの申請は許可されません。通常はこのような場合には、入国管理局とのコミュニケーションの中である程度は対応できたりするのですが、この理由により不許可となることもあります。

(4)就労ビザの申請にあたり提出した書類が偽物ではないか疑われた

就労ビザの申請にあたり提出した書類が偽物ではないか疑われて、結果として就労ビザの申請が許可されなかったというケースもあります。

5.就労ビザの申請が一度不許可になったら?

不許可となり就労ビザの申請が一度失敗に終わっても、その理由や原因を修正して就労ビザ取得基準に達した申請を入国管理局に対して再度行うことで、許可が下りることもあります。

就労ビザ不許可通知書が入国管理局から届き、就労ビザの申請が不許可になってしまった場合は、通常以下のような手続きでリカバリーを図ることになります。

(1)就労ビザ不許可の理由について事前に検討する

入国管理局の審査官に就労ビザが不許可になった理由を聞きに行く前に、就労ビザが不許可の理由について事前に検討します。入国管理局の審査官との面談は1回のみとなっておりますので、注意しなければなりません。事前に就労ビザが不許可となってしまった理由について、要点を整理しておく必要があります。

(2)入国管理局に出向き就労ビザが不許可になった理由について確認する

入国管理局を訪問し、審査官と面談して、就労ビザが不許可になった理由について確認します。その際には、不許可になった理由について詳細に確認を行い、再申請して許可される可能性について慎重に確認を行います。

(3)不許可の理由に対し改善をして再申請を行う

不許可の理由に対し、しかるべき改善をして再申請を行います。ビザ申請者や雇用する会社では、やはり経験が不足しているため適切な対応をできない場合も多いため、是非汐留行政書士法人までご相談いただければと思います。

6.外国人留学生のアルバイトは就労ビザの範囲なのか?

外国人留学生も、アルバイトをしているのを見かけることはあります。アルバイト=就労ということは、外国人留学生も就労ビザを有しているのでしょうか?

(1) 「資格外活動許可申請」は「就労ビザ」ではない

資格外活動許可申請とは、在留資格で定められている(認められている)活動以外の活動を行う場合に事前に必要となる手続きのことをいいます。

留学、家族滞在、文化活動、短期滞在、研修の在留資格で日本に滞在している外国人の方はとても多いと思います。しかしながら、これらの5つの在留資格で日本に滞在している場合には、原則として就労をすることはできません。もし就労した場合には、出入国管理および難民認定法第19条に違反し、「不法就労」となってしまいます。

このように、上記の就労できない在留資格、すなわち、留学ビザや家族ビザで日本に滞在している外国人の方は日本でお仕事をして収入を得ることは禁止されていますが、やはり、「せっかく日本にいるので少しでも働きたい!」という外国人の方々のニーズは多いものです。

このような場合に、資格外活動許可申請をして許可を受けることができれば、もともとの在留資格で定められている活動に支障が及ばない範囲内で、アルバイト等のお仕事ができ収入を得ることもできるようになります。

(2) 「資格外活動許可申請」を受けずにアルバイトをするとどうなる?

資格外活動許可申請の手続きを行わずに就労をした場合には、不法就労となりまして、原則として本国への強制送還の対象となります。また、不法就労をした外国人を雇っている企業側も罪に問われますので留意が必要です。雇用する側も、在留資格と資格外活動許可申請について確認の上雇わなければなりません。

7.外国人留学生が就職する場合手続きと流れ

(1)外国人留学生が専門学校・大学等を卒業する等して就職する手続き

これは非常によくあるケースですが、これから企業が採用しようとしている外国人が、現在は専門学校・大学・大学院等で勉強をしている留学生で日本に滞在している場合には、どのような手続きが必要なのでしょうか?

まず、留学生は「留学」の在留資格で日本に滞在していますので、「留学」の在留資格から、就労可能な在留資格、例えば、「技術・人文知識・国際業務」等に変更する必要があります。そのために、在留資格変更申請を行い、外国人をしかるべき在留資格で雇用することが重要です。

(2)外国人留学生が専門学校・大学等を卒業する等して就職する手続き

企業が採用予定の外国人の在留資格変更申請を行って、外国人留学生を正規に雇用するまでの流れについてまとめると以下の通りです。

①外国人・企業・学校がそれぞれ在留資格変更申請のための書類を準備する
②自ら、あるいは、申請取次行政書士に依頼することで就労ビザの申請手続きを行う
③入国管理局が就労ビザの審査を行い許可がおり在留資格変更許可申請書が交付される
④企業と雇用契約書を交わし就労を開始する

詳しくは「外国人留学生等のアルバイト雇用と週28時間の時間制限」「外国人の日本での資格外活動許可申請【詳細解説】」をご覧下さい。

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